彼岸花=壱師(イチシ) 説の怪

 


2006年10月07日

今回は、るーみっくとは、関係ないのですが、前回の彼岸花に関することがらです。
先に僕は、万葉集に出てくる、壱師(イチシ)という花は、彼岸花であるという説について、

「壱師(イチシ)=彼岸花」説は、それほど信憑 性があるものではないように思えます。

と書いたのですが、その後ちょっとネットを検索してみたところ、壱師を彼岸花であるとする根拠が書かれているサイトがありました。要約すると次のような感 じです。

壱師(イチシ)という名前は、彼岸花の中国名の「壱枝箭( いちしせん)」に由来して、今でも北九州や山口県の一部では、彼岸花をイチバナとかイチシバナと呼んでいる。

とのことで、この説は、植物学的見地からすると、信憑性のあるものとされているそうです。しかし、これが事実だとすると、それはとてもオカルトじみている のです。それを説明する前に、牧野富太郎の説をもう少し詳しく見てみたいと思います。


『万葉集』にイチシという植物がある。私はこれをマンジュシャゲだと確信しているが、これは今までだれも説破したことのない私の新説である。そしてその歌 というのは、

路の辺の壱師の花の灼然(いちしろ)く、人皆知りぬ我が恋妻を

である。右の灼然(いちしろ)の語は、このマンジュシャゲの燃るがごとき赤い花に対し、実によい形容である。しかしこのイチシという方言は、今日あえて 見つからぬところから推してみると、これはほんの狭い一地方に行われた名で、今ははや廃れたものであろう。


植物知識
植物知識 牧野富太郎著 講談社学術文庫

このように、牧野富太郎の「壱師=彼岸花」説の根拠は、単に「灼然(イチシロ)く」という語が、彼岸花に対してよい形容である。ということだけなのです。 氏がこの説を唱えた時には、「壱枝箭(いちしせん)」という中国名には気づいていませんし、「イチシバナ」という方言については、むしろそのような方言は 「見つからぬ」と言っているのです。

それなのにその後、この説を補うように、「壱枝箭」と「イチシバナ」の方言が見つかっているわけです。これはオカルトとしか言いようがありません。こんな ことが起こる確率など、想像もつきません。

そもそも、牧野富太郎は、灼然(いちしろ)という漢字を、灼然(しゃくぜん)と解 釈して、燃えるような赤い花のマンジュシャゲを連想したのでしょうが、本来、万葉集の「灼然(イチシロ)く」は、「著しく」という意味で、「赤い」という 意味はありません。その逆に、著しいから転化した、「白い」という意味が含まれることがあります。そのために、従来、古典学者は、壱師(イチシ)にギシギ シやエゴノキなどの白い花を想定してきたのだと思います。

と、すると考えられるのは次の三つです。

(1)牧野富太郎の「私の新説」というのは嘘。もともと誰かがなんらかの根拠をもとに唱えた説を、自分が見つけたと嘘を言った。
(2)後からの「壱枝箭」「イチシバナ」の補強は、何かの作為がある。あるいは、誤りがある。
(3)天文学的な確率で偶然一致した。

(1)は、牧野富太郎ほどの大学者が、こんなことでわざわざ嘘をつくとは思えません。
とすると、(2)か(3)なのですが、まあ、天文学的な確率で偶然に一致したと思えませんので・・・。(2)であるように思えます。
本当に「壱枝箭」は、(いちしせん)と読むのか? また、「イチシバナ」という方言が、本当に、「壱枝箭」から転化したものなのか? この辺の事情を、もう一度調べ直してもらいたいです。



さらに、もう少し調べてみたところ、次のような説もあるようです。

彼岸花の漢名は石蒜で、これはイシシと読めるので、壱師(イチシ)はイシシの訛ったもである。

どうやら、この説は、牧野富太郎自身の説ということになっているようなのですが・・・、とすれば、「壱師=彼岸花」説は、色だけの連想ではないということ になり、ある一定の信憑性が出てきます。ところが、今まで見てきた、「植物知識」の中で「石蒜」の出てくる箇所を見てみると次のようになっています。

 中国名は石蒜(せきさん)であって、その葉がニンニクの葉のようであり、同国では石地(せきち)に生じているので、それで右の ように石蒜(せきさん)といわれている。

このマンジュシャゲ、すなわちヒガンバナ、なすわち石蒜(せきさん)は日本と中国との原産で、その他の国にはない。



このように、「壱師=彼岸花」の根拠となるはずの、「石蒜(せきさん)=(イシシ)」説については、一言も触れられていないのです。つまり、牧野富太郎 は、少なくともこの文を書いた時点では、石蒜(せきさん)をイシシとは考えていなかったのです。

ところで、先にあった、

このイチシという方言は、今日あえて見つからぬところから推してみると、これはほんの狭い一地方に行われた名で、今ははや廃れたものであ ろう。

という一文は、一見すると、「壱師=彼岸花」説を補強しているかのように見えますが、これは単なるレトリックであって、「壱師=彼岸花」説が正しい!とい う前提なしには、なんの意味もありません。
結局、牧野富太郎の「壱師=彼岸花」説の根拠は、

灼然(いちしろ)の語は、このマンジュシャゲの燃るがごとき赤い花に対し、実によい形容である。

ということだけなのです。

2006/10/12

彼岸花
http://www.sol.dti.ne.jp/~tmorioka/wasure-hana/higanbana-1.html


 

コメント:
Nabikiさん
2007/09/08 17:41:06
植物学者の牧野富太郎氏は、植物の性質や文化的背景の知識がハンパじゃないので、様々な状況証拠をもとに推察し、「壱師」に当てはまる植物はきっと「マン ジュシャゲ」だろう。もし方言が残っていればその証拠になるのに、自分は知らない。それは方言がもう廃れて残っていないからではないか。
と言ったわけで。

後に(おそらくその説を知った)誰かが調べて方言を発見した。牧野氏の推察は正しかった、すごいね。
という話にはならないのですか?

当時は今に比べて、情報網はほとんど発達していませんから、牧野氏が方言の存在を知らなかったとしても、知らずに植物についての知識だけをもとに「壱師」 =「マンジュシャゲ」説を唱えたとしても、そしてそれが正しかったとしても、ちっとも不思議はないと思います。

なぜオカルトなのでしょう?どこが天文学的偶然なのでしょう?
推論し→仮説を立て→証拠を探す、という、自然科学の常套手段を使っているように見えます。
きっとコイツが真犯人だろうと思って探したら、やっぱり証拠が見つかった。それ以前は誰も探さなかった、というだけのことです。

ただし、方言の存在が実はウソかもしれない可能性は残ります。その場合、「壱師」=「マンジュシャゲ」説は牧野氏の推論であって根拠は希薄である、という ことになりますね。


服部
2007/09/08 19:42:41
Nabiki様
コメントありがとうございました。
僕が、オカルトと言ったのは、牧野富太郎の推論があまりにも・・・。
結局、牧野富太郎自身が根拠としているのは次の箇所だけですよね。(^^)

>灼然(いちしろ)の語は、このマンジュシャゲの燃るが
>ごとき赤い花に対し、実によい形容である。

これは明らかに、イチシロを「燃えるような赤い色」と勘違いしていますよね。(^^) 

「灼然(いちしろ)」という漢字は、万葉仮名でたまたまここでは、こういう漢字が充てられているだけだと思います。例えば万葉集の3935には、

許母利奴能之多由孤悲安麻里志良奈美能伊知之路久伊泥奴比登乃師流倍久

隠沼の下ゆ恋ひ余り白波のいちしろく出でぬ人の知るべく

ここでは、イチシロは、「伊知之路」という漢字が充てられています。これには、真っ赤という意味はありませんよね。(^^)

このような牧野富太郎の「根拠」から、方言が出てきたとするならば、それはオカルトとしか・・・(^^)
もしくは、数多の方言の中から、イチシに合いそうな言葉を探してきたと・・・(^^)

この場合、牧野富太郎の「根拠が」があるからこそ、却ってオカルトであると思いました。(^^)


Nabikiさん
2007/10/02 16:43:06
こんにちは。また来ました。
コメントへの返信ありがとうございます。
つまり、「牧野富太郎の推論の根拠は勘違い」
ってことですね。なるほどー。

もしかしたら、北九州だかにあると言われる方言だって、
万葉集を読んで勘違いした人が教えて広まったのかも?
牧野氏説のあとにできた方言かもしれない?
そもそもそんな方言があるかどうかアヤシイ?
いろんな可能性があると思います。

>数多の方言の中から、イチシに合いそうな言葉を探してきたと・・・(^^)

その可能性もありますねー。

昔の名前と今の名前が違うモノはいくつか知られていますよね。
昔の「きりぎりす」=今の「コオロギ」、今の「キリギリス」ではない!
昔の「あさがほ」=今の「キキョウ」、今の「朝顔」ではない!
昔の「わすれぐさ」、「しのぶぐさ」、ええと、なんだっけ。。。

万葉集の時代の「壱師」は、違う花だったかもしれないけど
「灼燃」という文字は彼岸花によく似合うと思います。
ああ、これがまさに勘違いの元。。。(^^;
みんなが勘違いすれば、それが正しいとされてしまうこともあるわけで。。。。


服部
2007/10/04 07:05:29
Nabikiさんコメントありがとうございました。

>そもそもそんな方言があるかどうかアヤシイ?
ここまでは疑ってはいないですけど、
とにかく色々な可能性が考えられますよね。(^^)

「わすれぐさ」と「しのぶぐさ」の混同は、
伊勢物語から大和物語への過程のようですね。
もともとはカンゾウのことだったようですね。

牧野富太郎の
>このイチシという方言は、今日あえて見つからぬところから
>推してみると、これはほんの狭い一地方に行われた名で、今
>ははや廃れたものであろう。

この一文が利いていますね。普通の研究ならば、都合のよいデータだけを集めただけで、非難されるはずなのに、この一文のおかげで、都合のよいデータが一つ でもあれば、証明されたように勘違いしてしまいますものね。(^^)

Nabikiさんのお陰で、色々と考えをまとめることができました。ありがとうございました。
今後とも宜しくお願い致します。

 


追記
先日NABIKIさんからコメントを戴いてから、もう一度この記事を読み直して見ました。すると、本来とても単純な内容のはずなのに、論点がぼやけてい て、とても分かりにくい文になっていることに気づきました。
まあ、次々と文を付け足すように書いたので、散漫になってしまったということもあると思うのですが・・・などと一応弁解をしておきますが。(^^) とに かく次に論点をまとめたいと思います。

イチシ = ヒガンバナ説を肯定する方々の論を見ると、

「イチシロ」という語は、「著しい」という意味なので、白い花でも赤い花でも構わない。

というような論旨になっているのですが、しかし、牧野富太郎が元々の根拠としているのは、

イチシロは、燃るがごとき赤い花に対し、実によい形容である。

というように、イチシロを燃えるような赤い色。と勘違いしたものなのです。このように、誤った根拠から、正しい解が導き出される確率は? 天文学的としか 言いようがないと思います。

ですから、後から見つかった方言などの牧野富太郎説の補強は、単なるこじつけのようなものではないかと思えるのです。

2007/09/11


 

コメント:
後藤史朗さん
2007/10/06 20:47:49
私も「いちし」は彼岸花ではないと思います。
万葉集と同じ時代の歌があります。
道の辺のいちしのはなのいちしろく人皆知りぬわが恋妻は…万葉集8世紀
道の辺のいちしの原の白妙のいちしろくしも我れ恋ひめやも…歌経標式8世紀
この二首から、次の情報が得られる。
(1)道の辺に普通に咲いている。
(2)花の色は白色である…「いちしの原の白妙の」に見られる「白妙」は、万葉時代から鎌倉時代に至るまで、すべて白にかけられているから「いちしの花」 は白色である。
(3)いちしは平地に群生することがある植物である。…「いちしのはら」の「はら」は手を加えたことのない平地を表すため、「いちしのはら」は自然の状態 でイチシが群生していることを示す。
(4)いちしは背丈が低い植物である…「道の辺のいちしのはら」とあるから、「いちしの原」は道を歩いているときに「はら(平地)」に見える。
(5)群生して花が咲いている状態は白く見える…「いちしの原の白妙の」とあることから、遠くからみると白妙を敷き詰めたように見える。

さて、「いちし」にはどんな植物がふさわしいのでしょうか?

鎌倉時代にはすでに正体が分からなくなっていたようで、藤原家良は「葦の穂並み」を想定し、葉室光俊は鎌倉時代の歌学書『八雲御抄』にある「羊蹄 いちし のはな みちしばといへり」を強く意識し、ギシギシを想定している。
いたづらに逢ふよしをなみ 陸奥のいちしの花の名には聞けども  藤原家良
しるべせよいちしの花の名にし負はば また上もなき道の行方を  葉室光俊

ついでに、
「彼岸花は有史以前に救荒植物として渡来した」ことが常識化していますが、この説の拠り所は「イチシ=彼岸花」説なのです。
まず、牧野富太郎が「いちしには彼岸花がふさわしい」「彼岸花の方言にイチシがあれば、いちしは彼岸花である」と書き、その後、イチシバナ(山口県)、イ チシノハナ(三重県)という方言が見つかった。つづいて、前川文夫が彼岸花の方言シロイ(高知県)とクロクワイの方言クロイを関連づけてクロクワイや芋類 と同じ時期に渡来したと論じた。これに照葉樹林文化論で芋類の移動を考察していた中尾佐助が同調した。さらに、樋口清之は1970年代のベストセラー『梅 干しと日本刀』で、「天明の飢饉の時、彼岸花を毒抜きした食べた」と日本文化の優れた知恵として紹介したのです。
その後の彼岸花の解説には、これらが強く反映されることになります。この説に有利な証拠は「古く成立した集落跡ほど彼岸花の密度が高い」というものぐらい です。もっと冷静に検証すべきだと思います。… 後藤史朗


服部
2007/10/07 07:42:41
後藤史朗様

詳しい説明ありがとうございました。
これだけわかっているのならば、やはり「いちし」は、ヒガンバナではないですよね。(^^)

でも、Nabikiさんがおっしゃっていましたが、
>みんなが勘違いすれば、それが正しいとされてしまうこともあるわけで。。。。
まさにこの通りになってしまっているかもしれませんね。去年この記事を書いた時にも、専門でもないのに、独り異を唱えるようで、根本的な間違いを犯してい るのではないか? と、かなり不安でした。(^^)

新撰和歌六帖よりも126年程前の「永久百首」に
次のような句がありました。

冬きぬと、ききつるままに、いちしるく、いちしのはらに、ふれる初雪


後藤史朗
2007/10/07 21:54:39
服部様
昨日は、同じようなことを考えている人がいたので嬉しくなりました。
また、正しいことを書いているのに不安そうだったので…つい書いてしまいました。
イチシが彼岸花でないことは間違いないと思います。

私は栗田子郎氏の『ヒガンバナの博物誌』を読んで感動しました。そこに「彼岸花の地方名はDNAのようなものだ」という趣旨のことを書いています。以 来、様々な手段で彼岸花方言を集めて、眺めていますが…大変面白い…。

昨年、面白いことを見つけました。
彼岸花には次のような外来を示す方言があります。
イジンバナ、チョウセンバナ、ジャガタラバナ、コライバナ、トウイビラ、など
イジン…、チョウセン…、ジャガタラ…、コライ…、トウ…は外来であることを示す言葉です。つまり、偉人、朝鮮、ジャガタラという言葉が使われるように なった頃には外来だという事実が分かっていたことになります。おそらく、渡来時期は鎌倉時代より前になることはないと思います。
しかし、カタクリの方言にナンキンスイセンがあるように、外来であることを示す言葉が使われていれば外来であるとは限りません。確率的な扱いが必要で す。
この言葉が3種以上ついている植物は『日本植物方言集成』で調査したところ、すべて鎌倉期以降の外来種でした。彼岸花については、全ての外来を示す言葉 について確率を求めて計算したところ99,998%の確率でした。  …後藤史朗


服部
2007/10/12 07:00:12
後藤様

こんど、「ヒガンバナの博物誌」を読んでみたい
と思います。
色々な情報ありがとうございました。(^^)

今後ともよろしくお願い致します。(^^)


後藤さん
2007/11/06 22:34:32
服部様

イチシに関する和歌を調査されているようなのでお尋ねします。万葉集には「いちしの浦」がたくさん登場してきますが、三重県の一志町のことではないかと 想像しています。もしご存じなら教えてください。

三重県で松田修氏が「イチシノハナ」という彼岸花方言を採集しています。また、和歌山県から「イセノチンカラリン」という彼岸花の方言が見つかっていま す。この方言は、伊勢つまり三重県から和歌山県に彼岸花が伝わったことの痕跡ではないかと想像しています。ひよっとしたら、「イチシノハナ」は一志に多い 花と言う意味の方言ではないでしょうか。そうすると、この「イチシノハナ」の起源はそれほど古いものではないと思います。

また「イチシバナ(一枝花):山口県熊毛」は、「イットキバナ(一時花):周防、山口県柳井・熊毛・都濃・玖珂、大分」、「イチジバナ(一時花):山口 県熊毛、福岡県」、「イツシセン(一枝箭):福岡県北九州」という方言から推定すると次のように考えられます。
広範に使われた方言が一部の地方で転化をしていくので、イットキバナ(一時花)からイチジバナ(一時花)が転化し、さらに漢名の一枝箭(イツシセン)の 発音の影響でイチシバナに転化したのではないでしょうか。また、漢名の一枝箭は中国では14世紀に初めて文献に記載されたようなので、「イチシバナ」もそ れほど古いものではないようです。

こちらこそ、よろしくお願いします。


服部
2007/11/07 07:14:07
後藤様

角川の古語大辞典には次のように出ていました。

いちしのうら【一志浦・壱志浦】(名) 所名。伊勢国壱志郡の海兵。歌枕。「伊勢島やいちしのうらのあまだにもかづかぬ袖は濡るる物かは」・・・・

後藤さんの推測通りのようですね。(^^)
すごいですね。
色々な考察これからも、是非お教え下さい。
宜しくお願いします。(^^)


後藤 史朗さん
2007/11/14 08:22:40
服部様

有難うございます。

ヒガンバナの方言から見ると「ヒガンバナが有史以前に渡来した」という説には多くの問題があります。室町期の渡来であればそれほど問題はないのですが‥‥
とにかく、服部さんの「壱師=彼岸花」説へのさまざまな問題提起と意見‥をヒガンバナ方言の知見から強く支持します。


服部
2007/12/18 19:24:49
お返事が遅れて申し訳ありません。
先日、「ヒガンバナの博物誌」を読み始めました。
とても興味深く読んでおります。(^^)
よい本を教えてくれてありがとうございました。(^^)

リンク: 犬研 Lycoris radiata

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